錆びた針、最後の足跡
激しい風が、輪郭を削っていく。
手のひらで冷たく冷え切っているのは、
ガラスの割れた古い懐中時計。
若く、無垢で、誰かを信じ切っていた
「過去の自分」の遺骸が、そこにある。
ねじ切れたリューズは、もう沈黙したまま。
午前四時五分。
選択を誤り、すべてを失ったあの瞬間。
嵐の咆哮は、
優しすぎた過去の自分が流す、風の音だ。
午前四時五分。
選択を誤り、すべてを失ったあの瞬間。
嵐の咆哮は、
優しすぎた過去の自分が流す、風の音だ。
夜明けの光は、救いなどしない。
ただ、戻るべき場所を失った
孤独な影を、冷酷に引き剥がす
ただ、戻るべき場所を失った
孤独な影を、冷酷に引き剥がす
鎖のちぎれた時計を、容赦なく濁流へ投げ捨てた。
後悔の言葉さえ、
すべて暴風が容赦なく掠め取っていく。
後悔の言葉さえ、
すべて暴風が容赦なく掠め取っていく。
振り返る理由もない。
トレンチコートの襟を高く押し上げ、
光を拒むように、
明けることのない闇の奥へと歩を進めた
トレンチコートの襟を高く押し上げ、
光を拒むように、
明けることのない闇の奥へと歩を進めた