眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

夏の香と銀の汗

小説/詩

青い夜のすきまを ひそやかに満たしてゆくのは
むせ返るやうな あらくさの夏の香(かほり)だらうか
僕らは言葉をなくし ただ闇のほとりに佇んで
あつい息のなかに たがひの孤独をたしかめてゐる


月光にすかされた おまへのうなじを
ひとすじに伝ひ落ちる 銀の汗のきらめき
それは言葉にならない 祈りのやうな雫となって
僕たちの若すぎる季節を ひそかに濡らす

あぁ 深い河は 僕らの足元をすぎてゆく
すべてを押し流す 暗い時間のやうに
けれどその水面(みなも)には 星の破片が踊ってゐる

僕らはいつまで この岸辺にとどまるのだらう
熱い肌に触れる 夜風がやさしくなる頃
深い河の音だけが 僕らのすべてを知ってゐる


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