眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

六月の窓

小説/詩

ひとしきりなみだのやうな雨のあとの森は
青葉のしたたるところ みづいろの風がわたる
濡れた草の葉のうへに ひそかにならべられた
あかるい七色のゆびさきが 天にむすばれてゆく


森の木立は大きなオルガンのやうに
しづかなしづかな呼吸(いき)をあはせて
ふかく ふかく ねむりからさめるやうに
ひびきをなげかける かなたの空のいろに

さあ こころを澄ましてごらん
雨あがりのしづくは やがてかがやきにかはり
かなしいほほゑみのやうに 空をみあげる

それはいつかどこかで 夢みた風景のやうに
ただひとすぢのひかりのうたが
なつかしく 私の胸のなかを通りすぎる


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