眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

六月の窓2

小説/詩

かすかな雨の糸が 六月の窓をつつむとき
森の奥からは かすかな音楽が聞こえてくる
それは濡れた青葉をわたる 風のひびきか
古びたオルガンの やさしいつぶやきか


見あげれば 雲のきれまにひそやかに
淡い七色の虹が 夢のやうにひろがって
かなしい記憶のやうに すぐに消えさらうとする
ひとしきり こころを濡らす雨のあとに

六月は やはらかなひかりと影のまじはるところ
ひとびとが忘れてしまった ちひさな歌を
木立のオルガンは くりかへし奏でてゐる

私はただ 静かな森のほとりにたたずみ
いつか夢にみた やさしい面影をおもひだす
あの虹のむかうへ 消えていった足あとのやうに


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