眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

青い血のソナタ

小説/詩

見知らぬ夏のひかりが ぼくの記憶をたたく
あの日 ぼくがまだ生まれるよりもはるかむかし
ひとつの都市が灼かれ 人々の影が石に融けたとき
ぼくの血のなかに しずかに流れこんだものがある
それは微かな微かな 追憶の澱(おり)のようでいて
五月のわかばの梢(こずえ)を ふるわせる風のよう
お母さん あなたの見てしまったまぶしい閃光(ひかり)が
なぜいまも ぼくの皮膚のしたで冷たくねむるのだろう
おびただしい歳月が やさしい雨のように降りそそぎ
ぼくはただの少年として うたい よりそい 歩んだけれど
ある朝 かすかな目眩(めまい)とともに告げられる
ぼくのなかの見えない傷が めざめはじめたと
それは風のうたのなかに混じる 遠い祈りの声
ぼくは受け継ぐのだ きこえないその傷のひびきを


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