眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

個影_春の訪れ…… 或る窓ひらく日に

小説/詩

長い 冬の旅の おはりに
ぼくの 個影(こえい)は ひとつの 窓辺に ついた
まだ つめたい 残雪の むこうから
かすかな 雲雀(ひばり)の うたが 聞こえる
あんなに 凍えてゐた 草原(くさはら)にも
やはらかな 日差しが びよせられ
ぼくの shivering(ふるへ)る 影の ふちに
あたらしく 碧(あを)い 芽が のぞく
きみは もう どこにも ゐないけれど
この 光の なかに 溶けてゐるのだらう
風が 窓を そつと 押しひらくとき
ぼくは ひとりで ほほゑんでみる
失はれた 季節の すべてを ゆるすやうに
あたたかい 春の はじまりの なかで


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