眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

想いでオーヴェル=シュル=オワーズ

小説/詩

風はどこからともなく吹きすぎてゆく
麦の穂をゆらし 傾いた教会の屋根をなで
青い空の下の小さな部屋へ
私よ おまへはもう泣かない
そこには燃えるような太陽のひまわりが
ただ静かに だれも見ていないのに咲いてゐるから
さびしい心は耳をすます
オーヴェルの丘に立つと
麦畑は波打ち 雲は流れる
色あせない画布のなかのうねりは
どこかつめたいけれど どこかあたたかい
それは過ぎてゆくもののかなしみ
もう還らないものへの やさしいうた
待つてゐる それは多分すぐだらう
カラスが飛び立つ夕暮れの空から
筆のあとが息づく静かな村に
ふたたび光がもどるころ
おまへは 風のなかに
きっとやはらかく ほほゑんでゐるだらう
雲雀のなく空よりももっとたかき空に


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