眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

逝くものらへのソネット

小説/詩

あかりが水に ひるがへり
かすかな夜の 風にふるへてゐる
それらはみな あまたの記憶のやうに
くらい流れを どこへともなく下つてゆく
遠い國の なほ遠いあかりの消えるおとを
私たちは きかないふりをしてゐるのだらうか
あちらでは ひとつのいのちが砂にまみれ
こちらでは ほのかなともしびが波に揺れる
あたたかい夜の お祭りのざわめきに
まぢつて聞こえるのは 死んだ人たちの足おとか
それとも 届かなかつた祈りのあわき溜息か
水面(みなも)をすべる ひとつびとの影は
ただ静かに 世界の傷口を濡らすやうに
失はれた季節の 夢のやうに流れてゆく


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