眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

河もにうつる夏の花火3

小説/詩

開け放たれた辺のむこう
夜のがパステル画のを運んでゆく
ぼくは古い日記の頁をひそかに繰り
あの日、きみと息をひそめた秘密の場所を想ふ
遠い街のざわめきをよそに
静かな河のおもてに零れ落ちたひとつのひかり
それは音のない、夏の日の花火の
かなしい追憶のはじまりのやうだった
あかいひかり、あをいひかりは水面を滑り
またたくまに闇へと還ってゆく
きみは何も言はずにただ見つめてゐた
いまもを吹き抜けるのなか
ぼくの手のひらはあの冷たさをおぼえてゐる
日記に書き留められなかった、あざやかな幻を


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