眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

夜更けの街にBetty Carter

小説/詩

それは まつたく ひとつの約束のやうに
紫いろの夜が 街をひたしてゆくとき
ひそやかに レコードの溝から こぼれおちる
Betty Carter あたたかくも 鋭い歌声は
舗道の石に ちいさな水たまりをうかべ
街角のカフェの窓には おもひでの灯がともる
ぼくらは ただ 風のなかで立ちつくし
過ぎ去つた季節のうたに 耳を澄ますのだ
いつかきみを この窓辺にむかへいれよう
そんな夢みるような 言ひしれぬ郷愁が
せつなく この胸のなかを かけぬけてゆく
街はねむらない けれど、もう何もいらない
ただ この音楽だけが ぼくの空を満たし
すべてのかなしみを やさしく包んでくれるから


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