眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

森の外人墓地

小説/詩

そこには だれも知らない風が吹いてゐた
木漏れ日の斑(まだら)が 青い苔のうえに
失はれた古い国の言葉を ひとつひとつ
静かに書きつけては また消してゆく
見知らぬ名が刻まれた 白い石のならび
それらはみな 遠い海を渡ってきた記憶
いまはもう ねむむ(眠む)ことの寂しさもなく
梢のささやきを 子守唄に聞いてゐる
おまへは覚えているか あの五月の雲を
あんなに碧く、あんなに切なく流れてゐたのを
いま ぼくの指先が触れるのは 冷たい石の肌
けれど ここには確かなやさしさがある
森のひそやかな闇が すべてを包みこみ
旅人たちの長い一日の終わりを 讃えてゐる


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