眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

朝焼けに独り

小説/詩

夜ののこりの薄紫(うすむらさき)が ひそかにひらき
東のそらの涯てから 薔薇色のひかりがこぼれる
ぼくはただ 目ざめたばかりの梢のしたに立ち
だれもゐない世界の はじまりを見てゐる
おまへのいない朝が またひとつ訪れた
あんなに優しかった夢のなかの言葉は
朝露のやうに 草の葉に光っては消え
ぼくのてのひらには 冷たい風だけがのこる
なぜ これほどまでに世界は美しいのだろう
ひとりで迎えるひかりの あまりの眩しさに
ぼくはそっと 睫毛を濡らすのだけれど
あかるい朝焼けは すべてを許すやうに
傷ついたぼくの肩を 静かにあたためてゆく
森の小鳥たちが いま、最初の歌をうたひだした


#日記広場:小説/詩