森の奥深く
木々の葉むらはみどりのさやさやと
吹きすぎる風はあたらしくつめたく
雲の影は谷間をわたってゆき
ひそかにひとりのかなしみを告げる
吹きすぎる風はあたらしくつめたく
雲の影は谷間をわたってゆき
ひそかにひとりのかなしみを告げる
ある山頂の森の、苔むした湯壺には
なつかしい日々の記憶が沈んでいる
古びた木の扉はひそやかに閉ざされ
だれも訪れぬままに時はながれる
なつかしい日々の記憶が沈んでいる
古びた木の扉はひそやかに閉ざされ
だれも訪れぬままに時はながれる
けれど夏もなほ、ここには涼しいかげり
水はこんこんと湧きてあふれ
旅人のこころを慰めるためのように
水はこんこんと湧きてあふれ
旅人のこころを慰めるためのように
夢はいつもかえりみるべきところをもたず
私はただ、この静かな流れのほとりに
いつまでも佇んで、うたをうたってゐる
私はただ、この静かな流れのほとりに
いつまでも佇んで、うたをうたってゐる
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