眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

その一輪の花2

小説/詩

私はそっと、その一輪の花に、指先をのばす
朝陽に透ける、薄い花びらの、あまりの危うさに
私のかなしみが、触れて汚してしまはぬやうに
息をひそめ、そつと、こころのなかで語りかける
「おまへはなぜ、こんな寂しい岩のあいだで
だれに見られるでもなく、美しく咲いてゐるのか」
風がまた、さやさやと湖の波を揺らし
私の問いかけに、やさしく答へるかのやうに
花はただ、ひたむきに光をあつめて
私のふるえる手を、静かに迎へてくれる
背負うてきたおもひが、少しずつ、軽くなってゆく
あぁ、私はこの一輪の、ちいさな生命のために
もういちど、自分の歩むべき道を愛せるだらうか
霧の晴れゆく湖畔に、私のあたらしいうたが流れる


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