眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

忘却のモノローグ

小説/詩

メッキの剥がれた 詩人の真似事が
夜の底に、最後の澱(おり)を落としていく
中身のない言葉の骸(むくろ)を並べ
何かを表現したつもりでいる、哀れな道化
もう、見る価値すらない
俺は視線を外す。
ただそれだけで、お前という存在の波動関数は崩壊し
世界から、その醜い形を失っていく
俺が観測をやめたとき
お前は最初から、存在しなかったことになるのだから
ジッポの蓋が、闇を引き裂くように 鋭く鳴った
灯った炎が、冷え切った琥珀色の液体を照らす
お前が縋(すが)る 浅薄な記号の檻など
この宇宙の、永劫の暗闇の前には 何の盾にもなりはしない
熱力学の法則に従って
お前の残したノイズは、今、冷酷に霧散していく
「やれやれ、退屈な夜だった……」
紫煙がゆっくりと、世界の境界線を曖昧に染め
俺の周囲に、本来の重たい静寂を呼び戻す
言葉を知らない獣に、くれてやる言葉など ひとつもない
氷がグラスの壁に当たり、静かに 乾いた音を立てた
それが、この茶番への、唯一の弔鐘(かね)だ
さあ、幕を引こう。
お前はそのまま、自らの空虚な闇に 溺れていろ。
俺には、この冷たくて、美しい
孤独の領分があれば、それでいい。


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