眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

窓辺のパステル

小説/詩

パステル画のやうな 淡い青空に
大きな夏雲が ひとつ浮かんでゐる
誰もない森の しづかなまひる
窓をひらけば 風がリボンを揺らす
水色のガラスのむこう ひそやかに
一羽の小鳥が 歌をうたひ
僕の失つた いくつかの言葉を
木々の梢へと はこんでゆく
おまへはあの雲の しろいひだのなかに
いまもかすかに 隠れてゐるのだらうか
桃色の服の すそを揺らしながら
けれど追憶(おもひで)は 陽炎にに似て
僕はただ 古い窓枠に手をかけ
あきらめ切つた 夏をみつめてゐる

――パステル画のやうな淡い空に、おまへの桃色の服がかすんでゐた。あきらめ切つた、あのまひるのなかに。


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