眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

8月の悲歌(エレジー)

小説/詩

真夏の夜の湿度が
トランペットのピストンを
重く、鈍く濡らしていく
8月の風は
熱を孕んだまま
おれの乾いた唇を通り過ぎる
クール・ジャズという名の
冷徹な仮面を被りながら
胸の奥では 烈火が燻(くす)ぶっている
照りつける太陽から 逃れるように
地下のジャズ・クラブの暗闇へ
おれは深く 潜りこむ
誰もが狂騒に 酔いしれる季節
おれだけが 氷の溶けたグラスを見つめ
去りゆくものの 幻影を追っている
手に入れたものの数ではなく
失ってきたものの 美しさのことだ
燃え盛る炎の中にではなく
すべてが燃え尽きたあとの 灰の白さにある
かすれたミュートの音色で 吹き鳴らそう
狂おしい夏を 葬り去るための調べ
8月の歌(オーガスト・ソング)


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