しゅー

さよならパンダ

日記

ガラス越しに眺めていた、あの白と黒のふくよかな輪郭が、見えない箱に詰められて海を渡って行く。

どうして私たちは、あんなにも彼らに熱狂し、こんなにも別れを惜しむのだろうか。ただ笹を食べ、寝転がり、無邪気にタイヤで遊んでいるだけの彼らに、私たちは無意識のうちに「無償の平和」を重ね合わせていたのかもしれない。

白と黒。その単純な色彩がもたらす、圧倒的な愛嬌。彼らがそこで静かに息をしているだけで、せわしないコンクリートの中の日常に、ぽっかりと優しい余白が生まれていた。

報道ヘリが空を飛び、トラックが見えなくなるまで涙を流して手を振る人々の群れ。その光景はどこか不思議で、けれどひどく美しい人間の純情のようにも思える。

さよならパンダ。

あなたが去ったあとの運動場は空っぽになってしまったけれど、私たちがあなたに向けていた優しい眼差しは、きっと誰かの心を少しだけ丸くしたはずだ。遠い空の下、あなたが今日もおいしい笹を食べて眠りについていることを、私たちは時折思い出しては、ただ静かに微笑むのだ。



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  • しゅー

    しゅー

    2026/08/09 15:12:52

    > 紅蓮姫さん
    はじめまして。 温かいコメントをありがとうございます。

    紅蓮姫さんの仰る通り、あの愛らしい姿は平和を感じさせてくれますね。
    パンダは当たり前に日本にいるものだと思っていたので、 いなくなってしまって本当に寂しい限りです。

    幼い頃、両親に連れられ、初めてパンダを見に出掛けたことは大切な思い出です。

    また安心してパンダを見られる日が訪れることを、私も切に願っています。

  • 紅蓮姫

    紅蓮姫

    2026/08/09 14:21:48

    初めまして。
    パンダロスという言葉も目にしましたね。
    パンダが日本から居なくなって残念ですよね。

    平和というものを感じる存在がパンダなのかもしれませんね。
    彼らはクマの仲間でありながら、
    草食という道を選び、
    竹笹という害のない食事に没頭するからこそ、
    安心して見られるのかもしれませんね。

    またパンダが見られる日を心待ちにして待ちたいと思います。