眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

腐肉と陽炎

小説/詩

陽炎がアスファルトを融かす。
都市という名の巨大な墓標。
そこから立ち上る、腐敗した欲望の死臭。


ビリー・ホリデイが、耳元で低く嗤(わら)う。
『奇妙な果実』。
かつて南部の大地に吊るされた黒い肉は、
今や、この世界の至る所で路頭に転がっている。
変わったのは、肌の色ではなく、引き金の軽さだけだ。

救いなど、最初から誰も信じていない。
十字架は裏路地のゴミ溜めに捨てられ、
聖者の祈りは、弾丸の風穴に掻き消される。
血の流れない夜など、この世界には存在しない。

神が冷淡なら、俺はさらに冷酷であるべきだ。
情けをかけた男の、死体袋の重さを知っている。
正義を語る奴の、脳漿(のうしょう)の色の濁りを知っている。

歪む景色の向こう、また一つ果実が落ちる。
肉が爆ぜ、骨が軋む音だけが、
この乾いた世界の、唯一のリアルだ。


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