眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

想いでカルチェラタンの夕日

小説/詩

古ぼけた書物のページをめくるように
夕日はひそかに 坂道を染めてゆく
カルチェラタンの 騒がしいざわめきも
いまは薄紅色の もやのなかに沈んで
学生たちの議論の声は 遠ざかり
僕はひとり 煉瓦の影にたたずむ
ポケットのなかで ちいさく硬貨を鳴らし
見知らぬだれかの 幸福を祈ってみる
セーヌを渡る風は つめたくて
僕のなかの 幼い感傷をくすぐるけれど
あんなに燃えあがる 西の空のむこうに
僕のなくした すべての言葉が眠っている
さようなら 今日という優しかった日よ
リュクサンブールの森へ 夜が降りてくる
僕はノートを閉じ 歩きはじめよう
遠いモンパルナスの ともしびが灯るまえに_


#日記広場:小説/詩