眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

想いで パリ裏街のノアール

小説/詩

昏い雨に濡れた アスファルトの底から
にじみだすのは 濁ったアブサンの緑色か
アトリエのストーブは とうに冷えきって
僕はただ 他人の燃え殻のような夜を生きている
ジャンヌ きみの引きのばされた首のうつくしさが
僕のキャンバスを いまも呪縛のように縛りつける
モディリアーニが その瞳を塗りつぶしたとき
僕たちの愛もまた 色彩をうしなってしまったのだ
コタンの小路の 煤けた白い壁のむこう
ユトリロが零した ワインの染みがひろがって
遠いモンパルナスの灯は 霧に咽(むせ)び
僕の呼ぶきみの名前を かき消してゆく
おやすみ もう戻らない狂気の日々よ
グランド・ショミエールの床に転がる ちぎれた素描
夜の底で 僕は引き裂かれたノートを抱き
ただ昏い ただ昏い 裏街の闇に沈んでゆく


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