眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

日見峠の夕暮れ(パステル調の色彩にて)

小説/詩

サフラン色のひかりが 西のそらに溶け
日見峠の古い坂路は うす藍(あい)に暮れてゆく
言葉に充たない かすかななげきのように
うす紫の影が ひとつの村を包みこむ
誰もがそれぞれの 薔薇(ばら)色の家路を急ぎ
見知らぬ旅人の 寂しい靴音だけが残る
去りゆく季節の はかないおもい出を
みどりの梢は 静かに灰白色(かいはくしょく)の夜へと手渡している
風は優しく あねもねの歌をうたい
僕はただ 失われたものの名をよぶ
夕闇のなかに にじむうす青い海よ
またたく星が 銀のしずくを灯し
なつかしい孤独が パステルの世界をみたしてゆく
僕はそっと 幸福な眼を閉じるのだ


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