眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

月明りの酒場とサックス

小説/詩

窓ガラスを叩くのは、雨か、それとも名残の風か。
琥珀色のグラスに沈む氷が、音もなく溶ける。
店の隅、ジュークボックスが息を吐く。
デュークのピアノが静かに夜の扉を開き、
そして、コルトレーンのテナーが低く泣く。
In a Sentimental Mood』。
音の波が煙草の煙を切り裂いていく。
感傷(センチメンタル)、それは毒だ。
だが、この乾ききった喉には、ちょうどいい。
月明かりがカウンターのしみ板を白く濡らす。
過去を振り返るには暗すぎるし、
明日を信じるには明るすぎる。
ただ、サックスの艶やかな息遣いだけが、
行き場のない俺の影を抱きしめる。
グラスを干す。夜はまだ、終わらない。


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