眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

遠い想いで  かの人のいない部屋

小説/詩

庭の白樺の葉が、夕暮れの風に小さく震えている。
冷めきったサモワールから、静かに最後の一滴が落ちた。
あの人はもう、二度とこの退屈な町には戻らない。
ただそれだけのことが、奇妙なほど腑に落ちていく。
誰も弾かなくなった古いピアノの蓋に、
薄く、白い埃が積もっていく。
窓の外では、終わりのない秋の雨が
ただ淡々と地を濡らす。
擦り切れた上着のポケットに手を入れ、
意味もなく古い懐中時計のネジを巻く。
時は刻まれるが、何かが変わるわけではない。
どこかへ行き着くのだろうか。
いや、きっとこのまま、何も起きずに老いていくのだ。
孤独はもう、特別な痛みではない。
ただ、着慣れた古い外套のように、この身に馴染んでいる。


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