眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

蒼の夜汽車に寄せて1

小説/詩

窓の外(と)は 青い夜の谿(たに)だらうか
うすいガラスに映る 僕の顔は
なつかしい人の面影(おもかげ)に似て
ただ 黙つて 流れてゆく……
おまへの知つてゐる 美しいもの
風の音(おと)や 白い草の花や
遠い日の かへらない約束よ
僕は なぜ ここに乗つてゐるのだらう
夜汽車は 闇を切り裂きながら
音もなく ひそやかに傾いでゆく
こころの底の つめたい水面に
星屑(ほしくず)の落ちる音をききながら
さうして どこへゆくのだらう
もうおしまひの 誰もいない駅へ?
それとも まだ見ぬ 懐郷(くわいきょう)の丘へ——
あゝ 窓の向うで 誰かが手を振る


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