眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

蒼の夜汽車に寄せて2

小説/詩

夜汽車は どこへ僕を運ぶのだらう
窓のむかふには 昏(くら)い夜のひろがり
かすかにひびく 古いチェロの音楽(うた)が
僕の耳の底で ずっと 鳴りやまずにゐる
あゝ それは 遠い秋の日の記憶のやうに
ともされたランプのひかりのなか
あかい紅葉(もみぢ)の葉が ひとひら、ふたひら
僕たちの足もとに 落ちてゐた時間(とき)
おまへの指は つめたく凍へてゐて
僕は その手を 握りしめることもできず
ただ 過ぎ去つた季節の 燃えるやうな木々を
この闇の向うに 夢みてゐるばかり
追憶は 窓ガラスの露(つゆ)に濡れて
古い弦の音(ね)とともに 遠ざかる
夜汽車よ ゆけ、まだ見ぬ終着の駅へ
かのあかい葉の 降り積もる場所へ——


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