眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

秋麗の風によせて3

小説/詩

もう日が暮れるといふのに
風はまだ小川のさざなみをゆすつてゐる
おまへが遠くへ去つてから
こののそとには いつも冷たい寂寥がひろがる
傾いた光が 部屋の隅々に長いをのばす
それは僕の孤独のやうに じつと動かない
足元にひつそりと咲く野菊のやうに
僕はふたたび 誰もゐない道に眼を向ける
風よ おまへは夕闇のなかへ消え去るのか
枯れゆく萱草のひと葉をふるはせて
僕の消えいりさうな歌を つれ去つておくれ
あの淡い 茜(あかね)の空の記憶のなかへ
消え残る光と 影のあはひに
僕はただ ひとりの夢を紡いでゐる


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