眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

Feeling Good4

日記

国道沿いのダイナーの窓際、冷え切った珈琲の向こう側で、夜が静かにひび割れていく。
藍色の闇が溶け出し、地平線の境界線がゆっくりと薄紅色のグラデーションに染まり始めていた。
ネオンサインがパチパチと頼りない音を立てて消え、代わりに世界が青い光に満たされていく。
夜を徹して走り続けた身体はひどく疲れているはずなのに、頭の芯は驚くほどに冴え渡っていた。
カウンターの奥で、眠そうな店主が静かに皿を洗う音が響く。
このひなびた店には、俺の過去を知る者も、何かを期待してくる者も誰もいない。
ただ通り過ぎていく旅人と、終わりゆく夜があるだけだ。
一口すする珈琲は苦く、胃の奥に確かな熱を落としていく。
昨日までの苦い裏切りも、捨て去ってきた街の喧騒も、この夜明けの光のなかではすべてが等しく、ただの淡い影へと変わっていく。
何も持たずにここへ来た。
そしてまた、何も持たずにここを発つ。
夜が明ける。
新しい一日が始まるが、俺の旅が終わるわけじゃない。
支払いを済ませて店の外へ出ると、ひんやりとした朝の空気が肺を満たした。
昇り始めた太陽を背に受けて、俺は再び、どこでもない場所へと歩き出す。_


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