眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

ガラスの森(オルゴールの音色)

自作小説

ガラスの森の奥で ひそかにまわる
錆びついた ちいさなオルゴール
だれの手もふれないのに かなしく狂ひ
かすかなネジの軋みを 風にまぎらす
あのひとが好んだ 古いゆめのような調べ
硝子の葉と葉がふれあふ きらめきのなか
もういちどだけ ひびいておくれと
ぼくはつめたい幹に ひたいを寄せる
けれど歌は 途切れがちにほどけてゆき
夕映えの底へ ひとつずつ毀(こぼ)れおちる
かへらないあの日々の なつかしい囁きのやうに
おねがいだ どうかネジを巻き戻してほしい
夜のしじまが この森を完全に凍らせて
音楽が 永遠に鳴り止んでしまふ前に


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