眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

去っていく私

小説/詩

さようなら
もう ふり返ることはありません
竹の葉が 小さくあわただしく波打ち
私の足跡を ひそかに消してゆくから
あんなに優しかったひかりも
今はただ 冷たいしずくのようになって
私の肩を そっと濡らすばかり
胸の奥のオルゴールは もう鳴りやみました
泣いているのは 私ですか
それとも 置き去りにされるこの林ですか
すれ違う風のなかに
私のなまえが かすかにほどけて消えてゆく
どうか 見つけないでください
秋の深い翳(かげ)のなかに
溶けてゆく ひとつの影を――
私は静かに あなたの記憶からも 歩み去るのです


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