眠りの森 〜言葉の雫〜

眠

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

秋の風、ピアノ夜想曲

小説/詩

ひんやりとした指先が 鍵盤にふれるように
秋の風が 夜の窓をたたいている
ひとつ、またひとつと こぼれ落ちる音階は
どこか遠い日の 約束のよう
暗い部屋の隅に ひろがる翳(かげ)のなかで
かすかな旋律は 風にまぎれてゆく
あなたはもう 聴くこともないその調べを
月明かりだけが 静かに見つめている
ルバートの波にゆれる 草の葉のように
わたしの心は あてもなく震え
すぎ去った季節の 残響を追いかける
消え入るような 和音のむこう
夜はしんしんと 深まりゆき
ただ冷たい風だけが ソナタの終わりを告げている


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