眠りの森 〜言葉の雫〜

眠

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

感想など塵以下

小説/詩

確率の塵
見つめるまでは
そこにあるとも、ないとも言えない
世界はただ
可能性の霧のなかに浮かんでいる
かつて星だったもの
かつて命だったもの
すべては細かく砕かれ
目に見えない位置と運動のなかに溶けていく
触れた瞬間に
波は静かに形を変え
ひとつの現実が
乾いた音を立てて結晶する
あなたと私のあいだにある距離も
この胸を焦がす確かな痛みも
すべては確率の砂漠に吹き荒れる
微小な塵のダンスにすぎない
観測者が目を閉じる時
世界は再び、静かな無へと帰る
不確定な闇のなかで
私たちはただ
次の光が灯るのを待っている

観測と崩壊
世界は存在しない
ただ 確率密度の雲が空間を満たしている
静止する粒子はどこにもなく
位置と運動量は 互いの明瞭さを拒み続ける
光子が一つのスリットを抜けるとき
それは波であり 同時に無数の経路そのものである
決定論の古い時計は壊れ
残されたのは 砂時計からこぼれ落ちる不確定の塵
熱力学第二法則が 指し示す未来へ向かい
あらゆる構造は 均一な灰へと向かう
かつて意味と呼ばれたものは
エントロピーの増大に伴う 局所的なノイズにすぎない
観測という名の 暴力的な介入によってのみ
重ね合わせの波は 局所へと収縮する
現実は その瞬間にのみ生じる
冷え切った計算結果だ
光が途絶えたあとの 虚空において
場はただ 低く揺らいでいる
質量も 記憶も
最初からそこにはなかったかのように


#日記広場:小説/詩

  • あすな

    あすな

    2026/09/24 15:54:11

    はじめまして、日記広場でお見掛けして来ています。
    すごく面白い「詩」ですね!
    確定と不確定の二重性はそのまま理解しようとすると
    そうとうに悩ましいです。ただしこれは時間軸ベクトルを一方向に既定としている
    物理の世界での数学的表現方法からくる「幻」のような概念ではないか?と僕は愚考します。
    逆説的に二つが確率の海に漂っているからこそ、時間が流れるという必然を導いている
    のではないか?と思っています。
    めんどくさいコメントですみません。
    でも、そういうのもお好きなんじゃないか?と思い書かせていただきました。
    失礼いたしました^^