眠りの森 〜言葉の雫〜

眠

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

赤い月によせて2

小説/詩

まどをひらけば くらい林のむかうに
ひとつの傷口がひらくやうに
あかい月が しづかに
しづかに のぼつてゐた
窓辺のカーテンは つめたく垂れて
部屋のすみには 夜の影がたまる
私はただ ひとりきりで
その淡い光のなかに 佇んでゐた
遠くで ちひさな小川の音がする
おまへの囁きだつたものか
さらさらと 闇の底へながれてゆく
夢のあしあとも 見失ひ
私はもう うたふことも忘れてしまふ
あかい月が ただ つめたく燃えてゐる


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