眠りの森 〜言葉の雫〜

眠

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

背表紙の虚栄2

小説/詩

第一部:タイムラインの監獄
『○○○○』
奴はその新書を「権力論のアップデート」と呼び
スクロールも終わらない SNSの長文投稿に仕立て上げる
「生権力」「規律訓練」
覚えたての記号を タイムラインに 乱射しながら
自分が 現代の監視社会を 見抜いた気でいる
だがな、インテリ気取り
お前が嬉々として 構築しているその長文こそが
承認欲求という名の 見えざる監獄(パノプティコン)だ
お前自身が 檻の中で 踊らされているとも知らずに
他人の思想を 切り貼りした 歪な正義を
深夜の画面に 叩きつけるな
第二部:病理の感染
『○○○○』を小脇に抱え
今度は ひつこい長文メールを 送りつけてくる
「〇〇」「現〇〇」
著者の言葉を 自分の知性の盾にして
他人の領域へ 土足で 踏み込んでくる
いい加減にしろよ
受信トレイに 衒学(ペダントリー)の汚水が 溜まっていく
お前が  語れば語るほど
お前という 存在そのものが
この最も不快な病理になっている
他人の頭脳で 自分の空白を 埋めるだけの男に
返す言葉など 1文字だって ありはしない
第三部:冷たい切断
奴らは 自分の言葉が 世界を啓蒙していると
確信に満ちた 独りよがりの笑みを 浮かべている
だが、画面の向こうの こちらの指は
もう 煙草の煙さえ 燻らせてはいない
ただ 静かに ブロックボタンを 押し下げる
深夜の通知は 途絶え
執拗なメールは ゴミ箱へと 直行する
そこには 激しい怒りも 議論の余地もない
ただの 完全な 黙殺
硝煙すら 立たない 灰色の画面
お前が どれほど 難解な思想を 叫ぼうとも
その声は 誰の耳にも 届かない
ただ 漆黒の闇の底で
文字の死体となって 腐敗していくだけだ_


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