眠りの森 〜言葉の雫〜

眠

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

背表紙の虚栄3

小説/詩

第一部:ココアの苦味
読書感想文の原稿用紙
奴らはそこに 己の戦場を築く
主人公の過ちを 厳しい検察官のように糾弾し
いかに自分が 正しい道を歩んできたかを
マス目の檻に 叩きつける
だがな 少年
お前が裁いているその本は
お前の正しさを 証明するための鏡じゃない
冷めたココアを すする夜
本当に向き合うべきは
物語の行間から 容赦なく突きつけられる
お前自身の 脆さのはずだ
第二部:深夜の銃創
「私はこう思う」「私の経験では」
弾丸のように 繰り返される自己主張
まるで 世界の中心で 銃をぶっ放すかのように
奴らは 著者の言葉を 踏み台にして
自分のステージへと 駆け上がる
静かにしろよ
夜の風が 傷口に染みる
他人の書いた 魂の記録を
自分のハクをつけるための 道具にするな
本当に強い奴は
静寂の中で 本を閉じ
ただ 己の血を 流している
第三部:硝煙のあと
書き終えた原稿用紙を 誇らしげに掲げ
奴らは 満足そうに 街へ消えていく
自己主張という名の 硝煙だけを
教室の片隅に 残したままで
だが 誰も気づかない
本当に美しいのは
自分の意見で 塗りつぶされた紙面ではなく
物語に 打ちのめされ
一言も 言葉が出なくなった
あの沈黙の 瞬間だということを
ただ 煙草の煙が
答えを知らぬまま 宙に溶けていった_


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