眠りの森 〜言葉の雫〜

眠

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

それぞれの雨の中へ(Don't Exp...

日記

午前3時。
フロントガラスを叩く雨は、激しさを増していく。
お前はシートに深く背を預け、ただ前だけを見つめていた。
言葉は途切れ、ワイパーの無機質なリズムだけが、俺たちの時間を刻む。
語られなかった言い訳(Explain)は、もう車内の湿気に消えた。
それでいい。
夢が壊れた理由を突き止めたところで、あの輝かしい日々が戻るわけではない。
お前が深く息を吐き、ドアノブに手をかける。
カチリ、と冷たい金属の音が響いた。
「じゃあな」
その一言に、お前という男のすべてのプライドが詰まっていた。
すまないとも、ありがとうとも言わない。
それが、泥をすすりながら同じ夢を追った者同士の、最後の境界線だ。
言い訳(Explain)なんて、もう互いの背中にすら必要ない。
お前がドアを開けた瞬間、冷たい夜気と激しい雨音が車内に流れ込む。
傘も差さず、お前はヘッドライトの光を横切り、闇の向こうへ歩き出す。
その背中は、かつて夢を語った時と同じくらい、静かに尖っていた。
お前は右へ。俺は左へ。
目指した場所へは届かなかったが、俺たちが歩んだ足跡は、誰にも汚させはしない。
バックミラーに映るお前の影が、雨のカーテンの向こうに消えていく。
俺はギアをドライブに入れ、静かにアクセルを踏み込んだ。
言い訳はいらない。
俺たちはただ、それぞれの戦いへ戻るだけだ。
ワイパーが、未練のように流れる雨粒を、力強く撥ねのけた。


#日記広場:日記