傷は自分で塞げ
背中を預けたわけじゃない。
ただ、冷たいコンクリートの壁が、
一人分しか空いていなかっただけだ。
ただ、冷たいコンクリートの壁が、
一人分しか空いていなかっただけだ。
言い訳はどぶに捨てた。
お前も、俺も、語るべき過去などとうに擦り切れている。
傷口を見せ合って、互いの痛みを労うような、
安い友情の真似事をする気は毛頭ない。
お前も、俺も、語るべき過去などとうに擦り切れている。
傷口を見せ合って、互いの痛みを労うような、
安い友情の真似事をする気は毛頭ない。
降り続く雨の中、
お前は自分の血を拭い、俺は自分の煙草を守る。
それだけの関係だ。
交わす言葉は、濡れた犬の唸り声よりも軽い。
お前は自分の血を拭い、俺は自分の煙草を守る。
それだけの関係だ。
交わす言葉は、濡れた犬の唸り声よりも軽い。
「生きてるか」
「さあな」
そんな会話に意味を求めるほど、俺たちは若くない。
馴れ合いは、この街の泥水よりも早く俺たちを腐らせる。
「さあな」
そんな会話に意味を求めるほど、俺たちは若くない。
馴れ合いは、この街の泥水よりも早く俺たちを腐らせる。
いつかどちらかが動かなくなっても、
残された方は振り返らずに、ただ雨の中を歩き出すだろう。
それでいい。それが、この夜の唯一のルールだ。
残された方は振り返らずに、ただ雨の中を歩き出すだろう。
それでいい。それが、この夜の唯一のルールだ。
言い訳はどぶに捨てた。
傷は自分で塞げ。
俺たちは、ただ同じ闇に溺れているだけの他人だ。
傷は自分で塞げ。
俺たちは、ただ同じ闇に溺れているだけの他人だ。