眠りの森 〜言葉の雫〜

眠

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

硝子の波止場

小説/詩

午前二時
街の灯りが海に溶ける頃
俺は最後の煙草に火をつけた
湿った潮風が
肺の奥の傷口をちくりと刺す
「行かないで」と
引き留めるような甘い台詞は
この港の霧笛がかき消した
最初から
俺の行く先を知る者は誰もいない
コートの襟を立て
夜霧のなかへ一歩を踏み出す
背後で波が
すべてを洗い流すように嗤っていた
さらば、愛した街よ
重い足音だけを
この冷たいコンクリートに残して


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