サンタクロースの秘密~後編~
「わぁ~、いい景色。雪が降っていてきれいだなぁ。」
「これで少しは元気になれますか?」
「は、はい。」
「よろしかったら、私にその悩みを打ち明けてはくれませんか?」
「え?」
「あなたはご家族にもお友達にもそれを話せずにいた。それは、周りの皆さんに心配をかけたくなかったからですね?あなたは責任感が強く、誰にも頼らずに自分ひとりで抱え込もうとするところがありますからね。」
まるで、自分のことを昔から知っているかのような口ぶりだ。
「どうしてそんなことを?」
「あなたのことはよく知っていますよ。でも、たまには甘えることも必要です。気にせずに、私に悩みを打ち明けてください。」
私はそう言われて、堰を切ったようにこれまでのことを話した。
高校に入って、私は同じクラスの男子に恋をした。
かなり親しい間柄だった。一緒にお昼を食べたりもしたし、何度か家に遊びに行ったこともあった。脈はあると思っていた。
しかし、彼の応えは「いい友達でいよう」だった。
彼にとって、一緒にお昼を食べたり家で遊ぶことは、友達としては当然だった。私だけが特別なわけではなかった。
自分が悪いことをしてしまったのは十分承知だ。もちろん彼には謝った。でも許してくれたかどうかはわからない。
「悪いこと、うっ、したのはうっ、十分っ、わかっているんでっ。」
フラれたにも関わらず、振り向かせたくて、彼に何度もアプローチをしたり、わざと冷たい態度をとってみたり、他の女子と居るのをからかったりしてした。
それが行き過ぎて、ある日とうとう彼を怒らせてしまった。自分が悪いことをしてしまったのは十分承知だ。もちろん彼には謝った。でも許してくれたかどうかはわからない。
「悪いこと、うっ、したのはうっ、十分っ、わかっているんでっ。」
次第に涙が溢れ、嗚咽で言葉が詰まってきてしまった。
サンタさんは涙をやさしく拭い、抱きしめてきた。
「さぞかし辛かったでしょう。里奈子さんがしてしまったことは、確かにいいこととは言えません。しかし、あなたが心から相手の方に申し訳ないと思っているなら、それでいいのです。きっと相手の方も、里奈子さんの気持ちをわかってくれますよ。」
そう言われて、少し気持ちが楽になった。
サンタさんはにっこり微笑んで、私の頭を撫でた。彼の腕の中はとても温かい。
私はいつの間にか、自分の胸がドキドキしているのに気がついた。
(なんだろう?この感じ。それにサンタさんのこの笑顔、なんだか、すごく懐かしいような・・・・・・。)
「里奈子さん、亡くなった方たちは今どうしているかご存知ですか?」
「え?どうしたんですか、いきなり。」
サンタさんは腕を解くと、少しだけ悲しそうな顔をして、語り始めた。
「死んだ者たちの大半は、生きている者たちに自分の姿を見てもらうことができません。なので、自然の力を借りて、生きている自分の大切な人たちを見守っています。ですが、姿を捉えてもらうことができるときは、時にはそのままで、時には姿を変えて、生きている人たちにメッセージを送ることも許されています。」
「え?じゃあ、あなたも、もう亡くなっている人・・・・・・なんですか?」
「・・・・・・。さぁ、そろそろ帰りましょう。里奈子さん、あなたにはお守りとしてこれをあげます。」
そう言ってサンタさんは、ハートのペンダントをだしてきた。モチーフに使われているのはローズクォーツだ。だが、すぐに目の前で消えてしまった。
「その石は、あなたの優しい心を引き出してくれることでしょう。これは別の方を通して後にお渡しますね。」
「あの、それより、あなたが亡くなった人だというのなら、一体誰なんですか?私の知っている人なんですか?」
「・・・・・・。いつでも見守っていますよ。あなたのことを。」
気がつくと、私は部屋で寝ていた。
今日私は、幼馴染の修兄ちゃんと吹奏楽団のコンサートに行った。団員に兄ちゃんの知り合いがいて、その伝でチケットが手に入ったのだ。
コンサートが終わった後、修兄ちゃんと私はクリスマスプレゼントの交換をした。
プレゼントを開けたとき、私はそれを見て驚いた。
修兄ちゃんがくれたのは、サンタさんが渡すと言っていた、あのペンダントだ。
「ありがとう。」
「ああ。・・・・・・。里奈子、突然だけど、兄貴のこと、覚えているか?」
「幸兄ちゃんのこと?」
幸兄ちゃんとは、5年前に事故死してしまった、修兄ちゃんの兄だ。私たちより10歳上だったけど、私や宗栄ともよく遊んでくれたっけ。
「どうして、いきなり幸兄ちゃんのことを?」
「いや、昨日夢に出てきてさ。なんとなく・・・・・・な。」
里奈子と別れた後、修一は家に帰り、幸一の遺影に語りかけた。
「兄貴。里奈子にもサンタになって現れたんだな。昔、俺や宗栄にそうしてくれた様に。約束どおり、あのペンダント、渡したぞ。」
サンタさんは涙をやさしく拭い、抱きしめてきた。
「さぞかし辛かったでしょう。里奈子さんがしてしまったことは、確かにいいこととは言えません。しかし、あなたが心から相手の方に申し訳ないと思っているなら、それでいいのです。きっと相手の方も、里奈子さんの気持ちをわかってくれますよ。」
そう言われて、少し気持ちが楽になった。
サンタさんはにっこり微笑んで、私の頭を撫でた。彼の腕の中はとても温かい。
私はいつの間にか、自分の胸がドキドキしているのに気がついた。
(なんだろう?この感じ。それにサンタさんのこの笑顔、なんだか、すごく懐かしいような・・・・・・。)
「里奈子さん、亡くなった方たちは今どうしているかご存知ですか?」
「え?どうしたんですか、いきなり。」
サンタさんは腕を解くと、少しだけ悲しそうな顔をして、語り始めた。
「死んだ者たちの大半は、生きている者たちに自分の姿を見てもらうことができません。なので、自然の力を借りて、生きている自分の大切な人たちを見守っています。ですが、姿を捉えてもらうことができるときは、時にはそのままで、時には姿を変えて、生きている人たちにメッセージを送ることも許されています。」
「え?じゃあ、あなたも、もう亡くなっている人・・・・・・なんですか?」
「・・・・・・。さぁ、そろそろ帰りましょう。里奈子さん、あなたにはお守りとしてこれをあげます。」
そう言ってサンタさんは、ハートのペンダントをだしてきた。モチーフに使われているのはローズクォーツだ。だが、すぐに目の前で消えてしまった。
「その石は、あなたの優しい心を引き出してくれることでしょう。これは別の方を通して後にお渡しますね。」
「あの、それより、あなたが亡くなった人だというのなら、一体誰なんですか?私の知っている人なんですか?」
「・・・・・・。いつでも見守っていますよ。あなたのことを。」
気がつくと、私は部屋で寝ていた。
今日私は、幼馴染の修兄ちゃんと吹奏楽団のコンサートに行った。団員に兄ちゃんの知り合いがいて、その伝でチケットが手に入ったのだ。
コンサートが終わった後、修兄ちゃんと私はクリスマスプレゼントの交換をした。
プレゼントを開けたとき、私はそれを見て驚いた。
修兄ちゃんがくれたのは、サンタさんが渡すと言っていた、あのペンダントだ。
「ありがとう。」
「ああ。・・・・・・。里奈子、突然だけど、兄貴のこと、覚えているか?」
「幸兄ちゃんのこと?」
幸兄ちゃんとは、5年前に事故死してしまった、修兄ちゃんの兄だ。私たちより10歳上だったけど、私や宗栄ともよく遊んでくれたっけ。
「どうして、いきなり幸兄ちゃんのことを?」
「いや、昨日夢に出てきてさ。なんとなく・・・・・・な。」
里奈子と別れた後、修一は家に帰り、幸一の遺影に語りかけた。
「兄貴。里奈子にもサンタになって現れたんだな。昔、俺や宗栄にそうしてくれた様に。約束どおり、あのペンダント、渡したぞ。」
YUKIE
2009/12/17 00:34:23
kamekoさん:感想ありがとうございます(^^)また別のブログで紹介していた話の中からピックアップして載せる予定です☆
kameko
2009/12/16 21:15:57
優しくて優しくて~心温まるお話でした^^
ここ1,2日 忙しくてイライラしそうになってたのですが、
素敵なお話で感動しましたし、心が落ち着いたような気がします^^
ますます腕をあげてるようで頑張ってくださいね^^
これからも読ませていだたきます。(無理しないでね^^)
今日はほんとにありがとうございました。