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☪·̩͙五月雨さん

1185801島

にぃ、と猫が鳴いた。
片足を一歩前に出してみれば、
ぴちゃりと水の音が耳につく。
やけに鉄臭い水の匂いに、
猫は顔をしかめるかの様に自身の鼻をこすった。
どれくらいの時間そこにいただろう。
人とは違い、
体感でも時間の概念が曖昧な生き物は、
がりがりに痩せ細っていく腹に気づかない。
時折、
通りすがった人が食べ物を分けてくれる生易しい時代でもなかった。
故に猫は自ら狩りをして餌を獲る必要があった。
しかし、それでも猫は動かない。
目の前に倒れたものがやがて腐敗し、
異臭を放ち、
小蝿が集りだそうとも、
猫はじっとそこに佇んでいた。
そして季節が過ぎ、
木の葉が全て落ちきった頃、
猫は力なくその場に崩れ落ちる。
傍らにはとても綺麗な白い、

細い、

小さな骨が並んでいた。



※注意

厨二病の治らない可哀想な大人です

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