ききぶろ

姫希

さぶかる要素多めですよ、はい。
コメ返は同じコメ欄に返しますねーww

チェリースノー ~比較~

自作小説

私と愛花は小さいころから一緒。

つまり、幼馴染ってことだな。
幼稚園の頃ぐらいまでは、私が愛花を引っ張っていくような感じだった。
でも、小学校に入った頃から立場が逆転してきて、「遠慮」と「我慢」をマスターした頃には、私は愛花に引っ張られるような子になっていた。
・・・なにが原因だったんだろうね?
それは私には分からないことだし、これからもずっと分からないと思う。
たぶん・・・。

愛花は目がパッチリしてて、まつげも長くて、いわゆる「絶対モテる美人」だ。
しかも、長い髪の毛に縦ロールっぽい天パがすこーしかかってて、そこがより可愛らしさを表してる。
本人は、これが悩みって言ってるけど、本当に贅沢な悩みだよね。
逆に私は、いわゆる普通ってやつだ。
小さな特徴だけを言うと、ショートカットで、泣きぼくろがあるぐらい。
その他は、たぶん誤差25%で合ってるんじゃないかなぁ?
例えるなら、うん、ドラマとかで出てくる少女AとかBとかそんな感じじゃない?
そんなやつが、愛花の隣にいるんだから目立つわけがない。
目立ちたくもないけど。

「あの・・・。今日、放課後、図書室来てくれない?」
「あぁ、ごめん。 今日、用事あるの」
・・・アイツ、疑問系で投げたのがそもそもの間違いだったな。
心の中で手を合わせる。
「じゃあ、明日・・・」
「ねぇ? どうせ、告白でしょ? 噂は聞いてるの。でも、ごめんね。私、ムリ」
笑顔でズバっときる愛花。
こうした相手には容赦ない。
地獄のようなふいんきを漂わせながら、男の子は帰っていった。
「ねぇ? 言い過ぎじゃないの?」
「いいのっ! 経験で分かったんだから! あーゆーのはちゃんと切らないと、ストーカーみたいに追いかけてくるんだから」
そういうと、愛花は身震いをした。
「そーゆーもんなの? でも、自分のことを好きでいてくれるって、なんか嬉しいじゃん?」
単なる自分の意見だ。
「もうっ! 舞は優しいんだから。 自分が好きじゃない人に好きになられても困るだけなんだよ?」
「え~、でも、そこから、発展とかは・・・」
「ない!! 断じてない!!」
私の批判をぶった切ると、愛花は廊下に出て行った。
「ほら! 今日は部活ないんだし、早く帰ってカラオケ行こっ」
「う、うん!!」
私も後から、愛花を追いかける。

!?

ふいに振り返ったが、そこには誰もいなかった。
「あれ・・・?」
とっさに呟いてしまう。
「ほら、またボーっとしないで!」
はっと我に返ったときには、愛花はもう階段を降りていたみたいで、下の方から声がした。
「今行くーー!!!」
返事をして、気のせいだと割り切りたかったが、どうも何かがひっかかる。
「もう、何もないって」
そう呟いて、自分の顔をひっぱたく。
そして、急いで階段を降りていった。

何回も考えたけど、やっぱり告白されたら、誰にともわず私は好きになっちゃう気がする。
断るなんて、できない気がする。

・・・それは私が愛花みたいじゃないからなのかな?

  • 有ちゃん

    有ちゃん

    2010/05/22 20:27:36

    う、「私」に共感してしまった・・・。
    分かる。分かるよ。
    畜生!!でもだいたい仲良い子ってかわいいんだよね(´・w・`)
    ウチかわいく無いのに・・・。