ききぶろ

姫希

さぶかる要素多めですよ、はい。
コメ返は同じコメ欄に返しますねーww

チェリースノー ~異常~

自作小説

・・・やっぱり、変だ。


一人、お風呂のなかで考える。
お風呂は一人で物事が考えられる絶好の場所だと思う。
ってか、神ってると思う(さすがにそれは言いすぎかww)
・・・話が脱線した。
でも、ここ最近ずっと変だよ、私。
特に、愛花があの人をフってからここずっと。

そして、ここ数日間の一コマ、「今日」のことを思い出す――。


それは、体育の時間に起こった。
「うわぁぁ~っ」
突然、強い風が吹き、みんなの髪がいっせいにオールバックになった。
桜はもう完全に散っていて、青々とした緑の葉っぱが木にたくさん茂っていた。
「わぁ・・・。強いかぜだねぇ~」
準備体操でペアになっていた麻奈ちゃんがのんびりした調子で呟いた。
「うん。すごかったね」
私も、びっくりとしか言えないような風だった。
「あ」
「?」
ふと、麻奈ちゃんに目をやると、麻奈ちゃんの頭に葉っぱがついている。
さっきの風のせいかな?
麻奈ちゃんの頭に手を伸ばし、葉っぱをつまんだ。
「葉っぱ。ついてたよ?」
「えぇ? 本当? ありがとう」
やっぱり、のんびりしたような声で、笑顔を返す麻奈ちゃん。
それが、とっても可愛くて、私も思わず笑顔を返した。

そのときだった。

『舞ちゃんって、本当に優しいなぁ』
「ん?」
「? どうしたの? 舞ちゃん?」
「あ、ごめん。今麻奈ちゃんが言ったの聞こえなくて。」
「・・・私、何も言ってないよ?」
「え・・・? でも、確かに・・・」
「何も言ってないってばぁ」
麻奈ちゃんは、ぶっと顔を膨らますと、体操の続きを始めた。
・・・あれ? 確かに聞こえたのにな?
でも、何故か違和感があった。
なんていうか、直接、頭に響いてくるような・・・

『今の私って、可愛く、天然っぽくできてたかな?』

「へえええぇぇぇっっっ!?」
今度ははっきり聞こえた・・・気がした。