Nicotto Town



紫陽花

雨が歌っているそれは重い旋律で
透き通った紫陽花の青が私の涙と同化していく
雨の香りの中に寂しさの香りが溶け込んでいく
花に当たる雨音が激しくなったもっと優しく降ってくれればいいのに
それでも花は空を見上げている私は振り返る
降りしきる雨の中遥かなる灰色に浮かぶ大空の一点を
悲しみが落ちてくるいくつ...

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決着の日

雨が降っている音もたてずにしっとりと
私は心にまで化粧をしてあなたに会いにやってきた
今日の私は芯からきれいなはずもうどうなっても構わない
恋の衣をまとい私は街を歩いている
傘も差さずに右手にケーキの入った白い小箱を一つ携えて
坂道を登っていく赤い屋根が見えてきた
あなたはまた青いボーダーのTシャツ...

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雪仏(ゆきぼとけ)

暖かな春の日差しが私の体を溶かしている
私が消えてしまう前にもう少しお話をしていいですか
あなたは私を作ってくれた凍える手で寒さに震えながら
あなたの息は温かかったその温かさが私に命を与えてくれた
心にわだかまりを持っているのになぜあなたの心は温かいのですか
私の吐く冷たい息があなたの心の黒い病巣を...

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朽葉色


朽ち果てた心の中を光が抜けていった
温かさがそこにはあった
少しだけ甦る恋の足音が響きあう
浮かび上がる記憶と幻影が雨の雫のように滴り落ちてくる
一人歩け夕焼けの中最後の強い照り返しを受けながら
眩しさに目を細め朽葉色を紅く染めながら



朽ち果てた心も何かを加えると甦る?
梅雨の晴れ間にふと安...

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