タンポポ
ガーデニング機能がついたので、早速種をまく。
初期の花は生長が早く、もうタンポポが咲いてしまった。
昔、本物の種をまいたことがある。
本当にあの綿毛からタンポポが生えるのか疑問に思い、植木鉢に植えたのだ。
撒いたのは秋だったと思う。
あいていた植木鉢に丁寧に種を植えたまでは良かったが、その後すぐに忘れてしまい、何も知らない母が春になって出てきた芽を見て「これは何の芽だろう」と毎日楽しみに水をやってくれたらしい。
そうしたらなぜか普段雑草として引っこ抜いていたタンポポが咲いて母はびっくり、聞いた私が「そう言えば・・・」と思い出したのだった。
そのタンポポは、植木鉢を移動させようとしてもできなかった。
植木鉢の下の穴からまっすぐに根を張り出していたのだ。
母に切られそうになって、どこかに移すからと根を掘った。
50センチは掘り下げたように思う。
いや、小さかったからすごく掘ったと思っただけで、もしかしたらそんなに掘り下げられなかったのかもしれないが、とにかく念入りに、根を傷つけないように掘り進めた。
唐突に根が切れた時、とても悲しかったのを覚えている。