安寿の仮初めブログ

安寿

これは、ニコットタウンに現れた安寿の仮想ブログです。

無事帰還しました!?

レジャー/旅行

安寿、
「八ヶ岳、死の彷徨」より
無事下山しました!

…死、死ぬかと思った…。

私が登る数日前、
八ヶ岳にはかなりの雪が降ったらしく…

隣の南アルプスも、
遠くの富士山も、
山頂付近がうっすらと雪景色なのに、
八ヶ岳だけ、しっかり雪景色。

こりゃ、あかん。
私の出番ではない…。

しかも、あれ? 人がいない。

例年だとこの時期、
今年最後の八ヶ岳登山だと、
おおぜいの人がどっと押し寄せる時期なのです。
ところが今年の祝日は週の中日。
ですから、山道でほとんど人に出会わない。

テント場所まで辿り着く間に、
すれ違った人は10人に満たなくて、
上の方の状況を聞こうにも、
そっちから来た人はほとんどいない。

数少ない、
そっちの方から来た人の話は、
「冬山のよう」。

げげげっ、
安寿は冬山は登らないことにしているのです。
どうしよう。

まあ、とりあえず、今日のテント場、
日本で標高第二の本沢温泉に到着したのですが、
テント場に…、

だ、誰もいない…。
ひええええええ~。

しかも、パウダースノーの雪までちらほらと舞っていて、
上空では風が轟々と唸っている。

本沢温泉は、野外にある露天風呂、
それも、更衣室とか男風呂・女風呂といった仕切りの一切ない、
ワイルドすぎる露天風呂で有名なのですが、
その露天風呂に手を入れてみたら、
「ぬるい~…」

外気は午後3時頃で5℃。
この天候と気温では、
更衣室がなくても仕切りがなくても、
わざわざ覗きに来る人なんかいないことは確実なんですが、
こ、この気温で、
ぬるい温泉なんかに入ったら、
本当に死んでしまう…。

結局、
本沢温泉の山小屋の内湯に入ることにしたですが、
あちゃ~、
休日前の山小屋なのにお客が一人もいない…。

しかも、山小屋は薄暗く…。

そもそも山小屋は夕方にならないと発電機を廻さないので、
薄暗くても仕方ないのですが、
全館、スタッフ以外に人の気配というものがなく、
どこもかしこもが、もぬけの殻。
客らしい人が私一人しかいないこの雰囲気が、
たまらなく不気味。

お湯はとてもいいのですが、
この効き目は温泉の霊気なのか、
それとも人気のない温泉宿が放つ妖気なのか…、
うううう~、
じわじわと何かが背後に来てます、ずしりと肩に効いています~。

とりあえず、どよ~んと暖まってテント場に戻れば…、

あ…、テントの廻りにうっすら雪が積もっている…。

つまり、パウダースノーの雪が、
テントの上に降り積もらず、
テントの廻りに滑り落ちていたわけで…、
これはますますもって、やばいぞ。

本沢温泉のスタッフに私が計画したルートを伝えて、
アドバイスを求めたら、
「この秋、雪が降ってから、まだ誰もそのルートを降りてきていない」
「そのルートならすぐ山影に入るから、上でも突風に飛ばされることはないよ」

つまり、頂上付近は一歩間違うと、
突風に飛ばされそうな感じなんですね…。

これは、やっぱりまずいなあ。
私、山登りに命を賭けようなんて思っていません。

テント場にぽつんと一つだけ張られている私のテント。
夕飯に作った、
オニオンスライスとイワシ缶のサラダ、
具だくさんのラーメン、
そしてワインとチーズを愉しみながらも、
明日の予定をどうするか、
うーん、迷います。

判断がつかないので、
さっさと寝てしまうことにしちゃいまして、  ☆\(ーーメ)
寝ている間に寒くないように、
持ってきた着替えやゴアテックスの雨着をしこたま着込んで、
シュラフの中に。

でも、寝ている間もずっと考えている。
どうしよう~。

どのルートを採るべきか、
それともこのまま降りるべきか。
夜中に何度も目を覚ましながら、
悩んでいる。

で、朝、
起きた時に決断。

これだけ迷うということは、
私の中で不安が大きくなっているということ。
山登りは確実でないとダメ。
行けるという自信がないとダメ。
だから、降りることに決定。
ちなみに朝の気温はテント内で2℃。

そうと決まれば、
ぐずぐずしてはいられない。

そそくさと朝御飯を食べて、
テントを撤収し、
長い林道を麓まで、
すたこらさっさと、ひたすら下山。

下に降りれば降りるほど、
のどかな秋の日差しに照らされた、
綺麗な紅葉の山道となっていくのですが、
振り返れば、
八ヶ岳頂上付近は雲に覆われ、
真っ白い雪と
黒々とした岩肌が
色彩のシンメトリーを見せている。

まあ、今回はこれで良しと言うことで、
来年、またトライアルしましょう。
これで今年の山登りはおしまい。

山ガールならぬ山姥ガール、
いえ、ただの山姥も命は惜しい。

ともかく、ああ、無事でよかった~!

  • 安寿

    安寿

    2010/11/04 12:07:57

    >沖野さん

    まあ、私はケチなので(笑)、
    いつも安全第一で行動するように、
    プログラムされているのですよ。

    長閑な秋の日差しの下、
    八ヶ岳の裾野歩きは悪くなかったです。

    >☆まゆ☆bB♪さん

    今、八ヶ岳周辺の気象庁観測データを確認したのですが、
    10月末から急激に気温が下がり始め、
    11月に入ると麓の方でも、
    一気に最低気温が零下を割り込んでいますね。

    つまり、
    今年最初の厳しい寒波到来の最中に、
    登ってしまったわけです。

    富士山では強風で飛ばされて、
    一人遭難したみたいですし… (^^;

  • ☆まゆ☆bB♪

    ☆まゆ☆bB♪

    2010/11/04 01:44:37

    そうだったんですか!
    呑気な事を書きこみしてごめんなさい。
    自然は侮れないですね。
    無事の御帰還、ふ――ッと一安心です。
    よかった。。。

  • 沖野

    沖野

    2010/11/03 19:51:15

    おかえりなさい!

    無事に帰ってこられてよかったです。
    賢明な判断だったと思いますよ
    なぜなら私は登山に関して無知ですし、
    登山に詳しい安寿さんがそう判断したのなら、
    それは賢明な判断に違いありません^^

  • 安寿

    安寿

    2010/11/03 19:46:54

    >makoさん

    ワイルドでも、熊には会いませんでした。
    あれだけ寒いと、もう冬眠しているんでしょう。

  • mako

    mako

    2010/11/03 19:21:10

    おかえり!!!
    無事の帰還おめでとう!!

    なかなか、ワイルドな体験でしたね!!