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9時半起床。

今日も寒く、セーターを着込む。

レセプションに女の子がいた。

日本人だよ。

彼女は昨日ここに来たが、寒いので今日出発してしまうのだそうだ。

もしバスの時間が遅かったら一緒にクスクスを食べに行こうと約束したが、そのまま会えなかった。

 

Mが誘ってくれていたので10時過ぎにいつものカフェへ。

10時の約束に遅れたな、と思ったが、もちろん相手のほうが遅れるに決まっている。

日記を書いたり手紙を書いたり。

1時間遅れでM到着。

マグレブタイムというやつだ。

 

今日は彼の2つの店で写真を撮らせてもらった。

メディナの中でもそのままカメラを構えるのは写す人にぶしつけだし、撮らせてもらったら何か買わないと悪いし、とあまり写真が撮れなかったので、嬉しい。

下働きの少年が木の魚を砂で磨く様も見せてもらう。

丁寧な、丁寧な仕事だ。

12時過ぎまでのんびりしてしまった。

 

昨日見つけておいたお菓子屋に行き、クッキーを買う。

手土産というやつ。

そしてKの家に行くとお昼はクスクスでなくタジンだった。

野菜主体の、この頃日本でも流行っている、あのタジン鍋を使った蒸し物だ。

にんじんとジャガイモ、豆とカリフラワーがみんな大きく切ってある。

それと肉が1つずつ。

来客だからかきちんとサフランが使ってあり、とてもいい香り。

お客さんなのでカーテンで二人に仕切られているのが寂しかったが、仕方ない。

おいしかったよ。

 

お茶が出て、商談が始まった。

やはり「知り合いにいいじゅうたん屋があるよ」という話から始まったが、それはいらないけど男物の暖かいジェラバが欲しいと言うと、800DHのところを俺なら700で買ってきてあげるという。

150だな、と言うと「ウールでそれはないよ」とあきれたように言うので、んじゃいいや、ありがと、と立ち上がりかけると「ちょっとまて」。

600、550、500、400、370、330、270と彼が値を下げる間に私の方も230まで上がった。

最後に彼が「よし、間を取って250だ」と宣言。

素人にしてはがんばったほうだろう。

彼は私を店に連れて行かず、待たせている間に買いにいったので本当の値段はわからないが、200とか150で買えたのだとしても、楽しい時間を持てたのだから恨みっこなし。

それにきっと地元の彼が買うからこその値段なのだと思うし。

 

彼とは円満に別れる。

いや、よかった。

すごく暖かい。

生地がウールのフェルトなので、風が通らずとてもいい感じ。

ただ上着の上にこれを着ると、やっぱりちょっともこもこになるね。

上着を外に出すべきか？