春休みだし仕事が休みだったので、昨日は母に誘われて鎌倉に行った。
最初は江ノ島で海遊びでも、ということだったが、子供らが鎌倉のほうがいいと言ったのだ。
桜も咲いていないせいか、人は少ない。
鎌倉といっても寺めぐりでもショッピングでもなく、目的はハイキングだ。
天園コースを歩く。

約5キロくらいのコースである。
おにぎりを作っていったが、駅の時点で半分食べられてしまい、駅前でパンも買い込む。
ばあちゃんの様子を見ながらののんびりした歩みだが、それなりに楽しく歩き、頂上でお昼も食べ、さあもうちょっとで建長寺、というところで長男があわてて戻ってきた。
M君（次男）がけがした！　血が出てる！　という。
あわててティッシュを放り、私も急いで降りていくと、確かに指から血をぼたぼた流した次男が泣いている。
うわ、こりゃあざっくりと。

話によると、上のほうに生えていた笹をとろうとジャンプして自重でざっくりしたのだそう。
そんな傷だから傷口も曲がっているし、何しろ深い。
患部を押さえるだけでは止血できそうになかったので指の付け根の止血点を押さえて反対の肩に沿わせるように置くよう言い、ばあちゃんを他の子に任せて先に下山。
そのまま駅前の整形外科のお世話になってきた。

整形外科の先生に診ていただく頃には出血も止まっていたが、私自身、指の怪我で縫合がずさんだったため、いまだに雨の前にしくしく痛むのできちんと診てもらうことにした。
先生は年配の方。
「まず血を拭こうね」と血だらけの手を拭ってくれ、それからそろそろティッシュをはがしながら、ヨウ素で消毒。
「痛い！」と泣きべそかきそうな次男に「先生、痛がるの見るのが楽しいんだー」とニヤニヤしてみせる先生。
「えー、本当？」と笑ってからは、彼も痛くても余裕が出た。
ありがたいことに縫うまでには至らず、傷を伸ばしたあと2ミリくらいの幅の細いテープ数本で患部を止め、後はテープで固定して終了。
3日ほど風呂などが不便だが、このくらいで済めばありがたい。


ちなみに、私が指を怪我した時は酷かった。
包丁を洗っていて手を滑らせたのだが、だんなはテレビのターミネーターに夢中で、ついでに子供らも小さかったから歩いて夜間診療所に行った。
ら、そこは内科のみだった。
歩いている間ずっと止血点を押さえていたのに出血は止まらず、ハンドタオルは血が滴る寸前。
勢いは弱いけど、どう見ても鼓動と同じリズムで出血しているよね、これ。
ここから1時間電車に乗るのはちょっときついなーと思っていたら、当直医が丁度外科もしている方で、特別に縫って下さるという。
地獄に仏、と思ったのだが、器具がなかった。
指先だというのに、麻酔薬の注射針が太い。
縫合の時は患部だけを見せる穴の空いた布をかぶせるのだが、その穴、腹でも縫う時のためのものらしく、手毎すっぽり出てしまう^^;
針と糸も太かった。
看護師さんが「先生、大丈夫ですか？　縫えますか？」と何度も聞くところを「大丈夫。私、昔の医者だから。今の先生じゃ、こんなに何もないんじゃ駄目っていうだろうけど、昔はろくな器具なんてなかったからね」と言いながら何とか縫ってくださった。
が、やはり糸が太すぎて縫合が大変そうだった分、今でも触るとその部分だけ軽い痺れがあるのだ。
やっぱり縫うのって大変なんだなあと思う。
今回はこの位ですんで、本当に助かった。