☆時うどん
所持金を合わせても十五文しか無い二人の男が、屋台で一杯のうどんを半分ずつ食べることになる有名な落語です。口の達者な男が、勘定の段になると「ひい、ふう、みい、よう、いつ、むう、なな、やあ、」と銭をつき「何どきだ?」と聞き、まんまと一文ごまかします。
(演じる落語家によって、話しは異なっていますが、大きな流れは一緒)
江戸時代の時刻の数え方についてですが、当時は約二時間を「一とき」として計時していました。ただし、その時間の呼び方を知らないとこの落語の面白みが半減すると思います。
つまり、正午が「九つ」で二時間毎に八つ、七つ、六つと数が減っていき、午前0時がまた「九つ」で二時間毎にまた数が減っていくというシステムです。従って、最初にうどんを食べた「九つ」は午前0時頃、翌日の「四つ」は午後十~十一時であったということです。ほんの一時間の違いで大きく違うことになるのがこの落語の味噌です。
また、この落語は明治時代に三代目柳家小さんが、東京に持ち帰り「時そば」になったそうです。
【スジ】
口のうまい男が、うどん屋を呼び止めて、さんざんうどん屋にお世辞を言いながらうどんを食べる。そして、勘定の段になると「いくらや、十六文か、悪いけど、銭がこまかいねん、ひい、ふう、みい、よう、いつ、むう、なな、やあ・・・・・今なんどきや」
「はい九つで・・・・」
「とぉ、十一、十二、・・・・・・・はい十六文」
と、うまく一文ごまかしてしまう。
それを見ていた少し足りない男が自分もやってみようと、わざわざ細かい銭を用意してうどん屋を待っていた。前日と違ううどん屋が来たが、お世辞を言おうとするが、まずくて誉めるところがないが、それでも取って付けたようなお世辞を言いながらうどんを食べる。そして、勘定の段になって、前日の男と同じように
「いくらや、十六文か、悪いけど、銭がこまかいねん、ひい、ふう、みい、よう、いつ、むう、なな、やあ・・・・・今なんどきや」
「はい四つで・・・・」
「いつ、むう、なな、やあ、・・・・・・・・・・」
みかん
2011/10/08 00:13:34
>「いつ、むう、なな、やあ、・・・・・・・・・・」
最後まで気づかなかったか、気づいたのか。
噺の引き際がいいですね。
かすみそう
2011/10/07 22:42:13
子供の頃、父から聞かされ、
笑い転げたことがあります。
懐かしいですね^^
くぬぎ
2011/10/07 22:29:31
足りない男の方が、カネモチなんだね。
タチコマ
2011/10/07 19:59:45
足りんヤツは余計に支払って帳尻合わせるんですかな^^
パドメ
2011/10/07 19:49:18
マネした男は、余計に勘定を支払った。。。