月山から湯殿山へ その2
湯殿山神社の中も、写真撮影禁止。
この神社の中については外で話してはいけない事になっているので、
松尾芭蕉さんも、ここでは…
芭蕉 語られぬ 湯殿に濡らす 袂かな
…とお茶を濁しています。
ここも中に入るためには、
御祓いを受け、禊ぎをしなければなりませんが、
この神社のもう一つの特徴は、
靴を脱いで裸足にならなければいけない点です。
もう~、登山靴を脱ぐのは面倒なの~ ☆\(ーーメ) 文句を言うでない
…と、ブツブツぼやきながらも裸足になり、
頭を下げて御祓いを受け、
人型で禊ぎを済ませて、中へと入ります。
語ってはいけないので、書くことにしますが、 ☆\(ーーメ) 罰当たりメ!
御神体は、温泉が湧き出ている石灰華段丘、
温泉の湧出物が固まって積もった大きな鍾乳石みたいなものです。
5メートルくらいの小山のようになっています。
つまり、温泉がご神体なのです。
この石灰華段丘の上まで、
階段状に切られた足場を登ることができて、
段丘の上からは温泉が湧き出て流れ落ちていますから、
足元をお湯が流れる中、石段を登っていくような感じになります。
だから、裸足にならなくてはいけなかったのです。
一通り、中をお参りして、
出口近くに来れば、そこには足湯があります。
あああ~、疲れた足に温泉が気持ちいい~。
でも、また靴下履いて、
登山靴履かなくてはいけないのが面倒くさい~ ☆\(ーーメ) つべこべと
…と、いきなり山の中から白装束の一団が…!
見れば、女性のグループや外国人の人々。
はは~ん、今流行の修行体験という奴ね。
おそらく山中にある滝にでも打たれてきたんでしょう。
滝に打たれるのは気持ちよさそうだけど、
滝がある場所まで、その白装束で登っていくのは遠慮したいなあ~。
さて、湯殿山神社を出て、
鶴岡行きのバスが発着する仙人沢駐車場まで、もう一歩き。
観光目的の参拝客は、
仙人沢駐車場と湯殿山神社まで参拝バスで往復する人が多いのですが、
歩いて30分程度ですし、バスを待つ時間がもったいないし、
しかも下りの坂道ですので、さっさと歩いてしまうことに。
仙人沢駐車場には、湯殿山神社の大きな赤い鳥居が聳え、
その横には湯殿山参籠所という宿坊があります。
聞けば、この参籠所では、
15:00ぐらいまで立ち寄り湯が利用できるので、
ここで汗を流して、服を着替えることに。
湯殿山の温泉なのかなと思ったのですが、
私たちが案内されたお風呂は、普通のお風呂。
でも、山歩きして汗を掻いた身体を、
お風呂で禊ぐことができるなら、なんでもいいです。
死者の帰る山、
月山に登ることで、
一度象徴的な死を遂げ、
その後、湯殿山へと下りて来て、お湯に入って生き返る…
ふう~、極楽じゃ… ☆\(ーーメ) おいおい、極楽に行ってどうするよ! 生き返らなぁ!
そして、お湯から出て、バスを待つ間、
バス停横の土産物売り場兼食堂、
その2階にあった無料休憩所で、
ゴロンと横になって冷たいビール。
はあ~、生き返るぅー! ☆\(ーーメ) やっぱりビールで生き返ったか…
おしまい
追伸:
今回の山旅に携えていった本は、森敦の『月山』。
読み返してみましたが、私にとっては今もなお、
どう語ったらよいのか咀嚼するのにとても困る不思議な本でした。
ただ、帰りの湯殿山から鶴岡に出るバスは、
この『月山』の舞台となった注連寺の近くや、
近くにある田麦俣の多層民家・旧遠藤家住宅が見えるところを通過していきます。
秋から春にかけて、
雪に降り込められた注連寺で、
寺のじさまや村の人々と共に一冬を、
世間から蟄居したかのようにして過ごした森敦。
私もそんな風にして、
この世から隔絶したかのような冬を過ごしてみたい…けど、寒いのはイヤ ☆\(ーーメ) 矛盾
安寿
2013/09/05 22:42:17
>ぱふぱふさん
お返事、遅くなりました。
そのワインのご相伴にあずかりたいです~ ☆\(ーーメ)
安寿
2013/09/05 22:40:20
>あがたさん
お返事、遅くなりました。
私の場合、何を斬られてしまうのだろう。
勤め先から首を切られてしまうのかしら? ☆\(ーーメ) 縁起でもない。
ぱふぱふ
2013/09/01 22:06:11
お帰りなさい!
ブログで素敵な山行をうかがい知ることができました
行ってみたくなるお話でした
気力体力とも減退気味のこの頃
本当に羨ましいです^^
ご無事のお帰りをワインで勝手にお祝いさせていただきます!!!
あがた
2013/08/29 09:44:13
ご無事の御帰還おめでとうございます。
月山はわたしの神と信じて20年以上になります。
悪を斬る神様ですので、初登拝の後はばさばさいろいろ切られて大変でしたが
それも塞翁が馬、結果的に良かったように思います。
安寿さまの生活に大きな変化がなく、気持ちに大きな変化がありますように。
登拝まことにありがとうございました。