安寿の仮初めブログ

安寿

これは、ニコットタウンに現れた安寿の仮想ブログです。

別府鉄輪温泉・湯治日記 その5

レジャー/旅行

さて、泥湯の温泉から再びバスに乗って鉄輪温泉へと戻り、
次に鉄輪温泉の「地獄めぐり」を体験してみましょう。

ですが、そもそも「地獄」とは、なんぞや…。

仏教によれば、
生前、罪を犯した人間が、
死後に落ちて、その罪に応じた責め苦を受けるとされる場所… 

罪の深さに応じて、その責め苦にも段階があるらしく、
鬼によって、
針の山を登らされたり、
舌を引き抜かれたり、
煮え湯を飲まされたり、
血の池に沈められたり…     うーーん、これはSMプレイですね…  ☆\(ーーメ) ちゃう!

キリスト教に基づくダンテの『神曲』も、
その罪に応じて科せられる責め苦が異なる地獄があるようですから、
古今東西、人間の想像力は似たようなことを考えるのでしょう。

ともかく、そのような地獄になぞらえて、
鉄輪温泉の吹き出す蒸気を地獄に見立て、
さまざまな地獄の光景を楽しんでいただこうという
「地獄テーマパーク」が鉄輪温泉の「地獄めぐり」。

それぞれの地獄の入場料は400円ですが、
八つの地獄がセットになった共通券を買うと2000円とお得です。
ちなみに、先に触れた『別府八湯温泉本2013-2014年版』を買うと、
共通券が更に10%安くなる割引券がついていますから、
もっとお得になります。

所詮、地獄の入場料も金次第なのですね。   ☆\(ーーメ)

地獄めぐりのホームページはこちらから ↓
 http://www.beppu-jigoku.com/index.html

なんと各地獄には、ゆるキャラまでいるんです。
ほのぼのとした地獄ではございませぬか…。

まずは鉄輪温泉の一番高いところにある海地獄から見学しましょう。

ここは国指定の名勝となっているので、
観光客も多く、
大勢の方が地獄へと堕ち、
ついでに、お金まで落としております。  ☆\(ーーメ)


入場すると右手に大きな蓮の池。
蓮の花が開く頃に訪れれば、
それはまるで極楽のような…    って、極楽じゃんかあ!  ☆\(ーーメ)

いえいえ、地獄はその先にございます。
きっと地獄と極楽は正反対のようであって、
同じコインの裏表のような
色即是空な場所なのでございますよ。    ☆\(ーーメ) 知ったかぶりしおって

土産物コーナーを抜けると、
お目当ての海地獄の光景が…

なぜ、ここが海地獄と呼ばれるかと言えば、
それは100℃近い温泉が噴き出している大きな池が、
コバルトブルーの海の色をしているから。

この鮮やかな色ゆえに、
温泉の神秘をそこはかとなく感じる場所ですが、
その鮮やかな地獄の中には、
土産物店で絶賛販売中の
温泉卵を茹でる籠が浸かっております。   ☆\(ーーメ)

温泉の熱を利用した温室の中には、
大きなプールの中に冬でも蓮の花が開いていて、
水の上を飛ぶ極楽トンボ…   もとい糸トンボの姿…

ホームページはこちらですので、↓ どうぞ、ご覧下さい。
   http://www.umijigoku.co.jp/index.htm

HPを開いてみれば、
いきなり海地獄に浸かっている温泉卵の籠。
「海地獄の楽しみ方」というページがあって、   ☆\(ーーメ) 地獄で楽しんでどうするよ!
クリックしてみれば、
「今日は家族で海地獄へ!」       ☆\(ーーメ) 家族で仲良く地獄に堕ちてどうするよ!

いやあ~、
安寿の「☆\(ーーメ)」マークもフル回転!
ツッコミどころ満載の地獄でございます。

ここには足湯の施設もございますが、
先ほど泥湯の温泉に入ったばかりなので、ここはパス。

(ちなみに、いきなり「ございます」調の丁寧語で書き連ねているのは、
 きっと芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を意識しているからでございましょう)。


次に向かうは、海地獄の隣にある鬼石坊主地獄。

こちらの地獄は、海地獄に比べれば地味でひっそりしてますが、
しかし、併設の施設として立ち寄り湯もございます。
HPはこちら。 ↓
 http://www.beppu-jigoku.com/buozu/

なにゆえここが、「坊主」地獄と呼ばれるのかと言えば、
ここが泥湯の地獄だからで、
底からドプッと吹き出す泥の泡が、
ちょうどお坊さまの頭のように見えるからでしょう。

先ほど入った泥湯の温泉よりも、
遙かに濃度の濃さそうな泥で、
しかも、大きな泥の泡が絶え間なく、
「ドプッ、ボコッ…」と吹き出しております。

ですが、この泥は100℃近い高温。
触れたら、泥であるだけに大やけど間違いなし。
そんな泥の吹き出している場所が園内に数カ所ございます。

吹き出す泥の泡の廻りには、
大理石のようなマーブル模様の輪が描かれ、
地底におけるマグマの躍動をわずかばかりではありますが、感じることができます。

こちらにも足湯の施設がありますが、パス。


次なる地獄は、山地獄。
こちらは海地獄から緩い坂を下ったすぐのところ。↓
  http://www.beppu-jigoku.com/yama/

山地獄と言っても、
崖下のところから蒸気が吹き上がっているだけで、
ここの地獄はたいしたことがありません。
地獄と言っても迫力不足。

地獄めぐりの共通券でも持っていない限り、
わざわざ入場してみるほどの価値はないでしょう。

むしろ、ここは小さな動物園。
温泉の熱を利用してフラミンゴやポニー、
そして象などが飼われていました。

地獄にしては、あまりに長閑です。

むしろ、こんな狭い園内で飼育されている動物たちにとってこそ、
地獄と言える場所かもしれません。   ☆\(ーーメ) 


続く。